はじめに
干し芋は日本の伝統的な保存食品の一つで、さつまいもを干してつくられます。干し芋は甘くてねっとりした食感が特徴で、そのままおやつとして食べられるほか、様々な料理にも使われています。手作りの干し芋は、自分で作ることができるだけでなく、素材の味を最大限に生かすことができる上に、作る過程を楽しむこともできます。この記事では、干し芋の手作りについて詳しく解説していきます。
干し芋の魅力
干し芋は長い歴史を持つ保存食品ですが、近年の健康ブームもあり、ヘルシーで素朴な美味しさが人気を集めています。それでは、干し芋の魅力について解説します。
素朴な甘さ
干し芋の最大の魅力は、さつまいもの自然で素朴な甘みを味わえることにあります。一般的に干し芋は、さつまいもを蒸して干すだけのシンプルな作り方のため、砂糖や食品添加物などを含まれていないため、健康志向の方からも注目されています。原材料はさつまいもだけなので、素材本来の素朴な味わいを楽しむことができます。ほのかな甘さと、ねっとりとした食感が干し芋の魅力です。
干し芋の甘みは、さつまいもの品種によっても異なります。
紅はるか | ねっとり、しっとりしていて甘みが強く、焼き芋にすると蜜が出やすく、干し芋にしても美味しい。 |
シルクスィート | しっとりとしたなめらかな食感で、甘みがあり干し芋にしても美味しい。 |
安納芋 | 中身の黄色が濃く、とても甘くてしっとり。焼き芋にすると蜜が出やすい。 |
金時 | ほどよい甘さで、ホクホクとした栗のような食感。中身はきれいな黄色。 |
紅あずま | 水分が少なめで、ホクホクした食感。天ぷらや大学芋がおすすめで干し芋にすると固くなるので不向き。 |
手作りする場合、品種を選ぶのも干し芋作りの楽しみの一つです。
栄養価の高さ
干し芋は、カロリーが低く食物繊維が豊富なので、ダイエットにも適した食品です。
さらに、カリウム、カルシウム、鉄分などのミネラルや、美容や健康維持をサポートするビタミンC、ビタミンE、ビタミンB1などのビタミン類も多く含まれています。
また、低脂質なのでダイエット中や健康志向の方にとって控えたい脂質が少ないのも嬉しいポイントの一つです。
美味しく食べるだけでなく、不足しがちなビタミンやミネラルを補うことが期待できるのも干し芋の魅力です。
色々な食べ方
干し芋はそのままおやつとして食べるもよし、もっと柔らかくして食べたい時は、電子レンジで少し温めたり、カリッとした食感を楽しみたい時は、オーブントースターで約2分程加熱するなど様々な食べ方を楽しめます。
また、料理の素材としても使われています。例えば、干し芋を使ったプディングやスイーツのトッピングなどデザートで使われる事が多いでしょう。
デザート以外にも、炊き込みご飯に入れると、干し芋のほっくりした食感と甘みが楽しめます。
また、スープやシチューなどに用いても干し芋のトロリとした食感が楽しめ、いろいろな食べ方ができる素材です。
手作りの利点
干し芋は市販品でも購入できますが、手作りすることにもメリットがあります。
新鮮で美味しい
手作りの干し芋は、新鮮で美味しいのが最大のメリットです。素材を選んで作ることができるので、産地や品種にこだわることも可能です。手作りなら、作る過程を見ることができるので安全面においても問題がありません。
干し芋作りは、さつまいもを切って干すシンプルな作業ですが、その過程自体が楽しめます。晴れた日に干し芋を天日に干す工程は、何故だかささやかな喜びを感じられるでしょう。
コストが抑えられる
手作りの干し芋は、市販品に比べてコストを大幅に抑えられます。素材のさつまいもさえあれば、干すだけで干し芋ができるからです。電気代や燃料代もほとんどかからないので、経済的です。
また、保存が効くので、コストパフォーマンスにも優れています。
干し芋の作り方
手作りの干し芋は、基本的な作り方を押さえれば、比較的簡単に作ることができます。
上の干し芋は、3日間天日で干したものです。表面カリカリの甘い干し芋になりました。
材料の選び方
干し芋の出来映えは、素材のさつまいもの品質によって大きく変わってきます。できるだけ新鮮で、甘みのあるさつまいもを選びましょう。「紅はるか」は糖度が高く人気の品種です。地域の名産品種を選ぶのも良いでしょう。
サイズは中くらいが適しています。重さで300gくらいのものを選ぶと良いでしょう。
中くらいの芋は、カットして干すのに適した大きさになります。
しかし、どのような形やサイズ、切り方であっても手作り感が出て、干し芋を楽しめる事でしょう。
下ごしらえ
- さつまいもを洗い、皮ごと火を通す
- さつまいもが熱いうちに皮をむく
- 冷めて切りやすくなってから、好みの形にカットする
※皮付きのまま蒸したり湯がくことで、ビタミンやミネラルの損失を防げます
炊飯器の場合
- さつまいも(お好みの量)は洗って炊飯器に入れる
- 1に水200mlほど加え、通常炊飯する
- 竹串がスッと入るくらいになれば取り出す
- 熱いうちにさつまいもの皮をむいておく
- 冷めてから5㎜〜1㎝幅にスライスする
鍋でゆがく場合
- さつまいも(適量)は洗って、鍋に入れ水から湯がく。
- 沸騰すると弱火にし、約35分くらい湯がく
- 竹串がスッと入るくらいになれば取り出す
- 熱いうちにさつまいもの皮をむいておく
- 冷めてから5㎜〜1㎝幅にスライスする
冷めてからカットしたさつまいも
干し方
干し芋を作る際は、天気予報をチェックして晴れの日が3日以上続くタイミングを選ぶのが良いでしょう。
干し芋は、ゆっくりと時間をかけて乾燥させることで甘くなります。
気温が15℃前後の時期(秋から冬)に作るのがおすすめと言われています。
切り分けたさつまいもを、日光の当たる風通しの良い場所に並べて干します。午前中から日が当たる場所がおすすめです。夕方になったら室内に取り込むなど、露付きには注意が必要です。
天気次第で乾燥に3日〜1週間程度かかります。干し芋の軟らかさは水分量で調整できるので、適度な固さになったらそこで干し終えます。時々干し芋をひっくり返すと、均一な乾燥ができます。
保存方法
干し芋は高温多湿が大敵です!
干し芋ができたら、密閉容器に入れて冷蔵庫で保存するのがおすすめです。干し具合にもよりますが4日〜1週間で食べ切るのが良いでしょう。冷蔵庫なら約1週間はおいしさが続きます。長期保存したい場合は、冷凍保存するのがおすすめです。
解凍する際は、電子レンジで少し温めるのがポイントです。焼いたりトースターで加熱したりすると、香ばしさと甘みが増して美味しく頂けます。
室内での作り方
天気次第で乾燥に数日かかるのが天日干しの難しいところですが、室内で作れば好きな時期に干し芋ができます。
オーブンを活用する方法
オーブンを使えば、短時間で美味しい干し芋ができます。まずさつまいもを蒸して切り分け、オーブン温度を100度に設定します。約1時間加熱したら裏返し、さらに1時間ほど加熱して完成です。
オーブンだと、一気に乾燥が進むので、ねっとり感が少なくなる傾向があります。干し具合を見ながら、ちょうど良い硬さになったら止めるのがコツです。
フードドライヤーの利用
干し野菜やドライフルーツ作りに使うフードドライヤーを利用すれば、いつでも干し芋を作ることができます。天気や時期に関係なく美味しい干し芋を食べることができます。
フードドライヤーは保温や温風ができるので、天日に頼らず安定した環境で作れます。じっくり乾燥させることで旨味が凝縮します。
まとめ
干し芋は手作りすることで、素材の味わいを最大限に生かすことができ、作る過程の楽しみも味わえる魅力的な食品です。また、手作りの干し芋は市販品に比べコストも抑えられ経済的です。晴れの日の風を感じながら、ゆったりと干し芋作りを楽しみましょう。
美味しい干し芋ができれば、そのままおやつとしておいしく頂けるだけでなく、様々な料理にアレンジを加えて活用できます。ぜひ、手作りの干し芋に挑戦し、素朴な味わいと作る喜びを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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