はじめに
近年、政府は国民の利便性向上と医療分野の効率化を目指し、マイナンバーカードを健康保険証としても利用できる「マイナ保険証」制度を導入しました。この新しい制度は、2024年12月から本格的に運用が開始される予定です。マイナ保険証の利用により、これまでの健康保険証に比べて、さまざまな利点があります。本記事では、マイナ保険証の使い方や利点、留意点などについて、詳しく解説していきます。
マイナ保険証とは
マイナ保険証とは、マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにした制度のことです。従来の紙の健康保険証に代わり、ICチップ内蔵のマイナンバーカードを医療機関で提示することで、オンラインで資格確認ができるようになります。
マイナ保険証の利点
マイナ保険証には、以下のような利点があります。
- 医療機関での手続きが簡素化され、スムーズな受診が可能になる
- 高額療養費の一時支払いが不要になり、経済的な負担が軽減する
- 自身の過去の診療情報や薬剤情報をマイナポータルで確認できる
- 引っ越しなどで保険者が変わっても、マイナ保険証の切り替え手続きが不要になる
マイナ保険証の安全性
マイナ保険証には、高い安全性が確保されています。マイナンバーカードには本人の顔写真が記載されており、医療機関での本人確認が確実に行えます。また、ICチップにはプライバシー性の高い情報は含まれておらず、カードを紛失した場合でも24時間365日体制で利用停止が可能です。さらに、登録データの点検や誤り防止策も講じられています。
マイナ保険証の利用対象者
マイナ保険証は、マイナンバーカードを取得している国民が対象となります。まだカードを取得していない人は、取得手続きを行う必要があります。すでにカードを持っている人は、健康保険証としての利用登録を行えば、マイナ保険証が使えるようになります。
マイナ保険証の使い方
マイナ保険証は、医療機関の受付でマイナンバーカードを提示するだけで利用できます。具体的な使い方は以下の通りです。
医療機関での利用方法
- 医療機関の受付でマイナンバーカードを縦向きまたは横向きで提示する
- マイナンバーカードをカードリーダーに奥まで入れる
- 顔認証またはカードの暗証番号(数字4桁)で本人確認を行う
- 薬剤情報や健診情報の閲覧に同意する
- 受付が完了する
顔認証の場合は、マスク、メガネ、帽子を着用していても認証が可能です。失敗してしまう場合は着用はやめて行いましょう。
また、マイナンバーカードを提示するだけで、「限度額適用認定証」の提示は不要になります。
マイナポータルでの確認
マイナ保険証を利用すると、マイナポータルから以下の情報を確認できるようになります。
- 自身の医療費通知情報
- 過去の薬剤情報
- 特定健診の結果情報
これらの情報を活用することで、自身の健康管理や医療費控除の確定申告がより簡単になります。
オンライン資格確認ができない場合
一部の医療機関では、オンライン資格確認のシステムが導入されていない場合があります。その場合は、従来通り健康保険証の提示が必要になります。ただし、マイナンバーカードを健康保険証として登録していれば、「被保険者資格申立書」を提出することで、保険診療を受けられます。
まとめ
マイナ保険証は、国民の利便性向上と医療分野の効率化を目指した制度です。マイナンバーカードを健康保険証として利用することで、受診時の手続きが簡素化され、高額療養費の支払いも不要になるなど、さまざまなメリットがあります。また、自身の医療情報をマイナポータルで確認できるようになり、健康管理や確定申告にも役立ちます。マイナ保険証は2024年12月から本格運用が開始される予定です。医療機関や加入者への周知、準備が着々と進められています。マイナ保険証の利点を理解し、スムーズに移行できるようにしましょう。
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