はじめに
美内すずえといえば『ガラスの仮面』を思い浮かべる人は多いと思います。漫画だけじゃなく、アニメや舞台、安達祐実主演でテレビドラマとしても放送していました。ガラスの仮面は未だ続いている漫画です。最後どのようになるのか早く完結してほしいようで、延々と続いてほしいような気持ちです。
また美内すずえは、オカルトホラーや怪奇短編の名手としても知られています。代表作といえば『妖鬼妃伝』『黒百合の系図』『ひばり鳴く朝』『人形の墓』などがあります。
この記事では、記憶に残ったホラー漫画として『妖鬼妃伝』を紹介したいと思います。
妖鬼妃伝
この『妖鬼妃伝』が記憶に残っているのは、ホラー漫画で「きゃーこわいー」というよりも、冒険漫画のような感じが好きで記憶に残っています。
あらすじ
主人公のつばさは、親友のターコの母親の誕生日プレゼントの買い物に付き合います。
しかし2人は、電車を乗り間違えてしまい、別の駅で降りてしまいます。その駅には地下鉄からつながっている帝国堂デパートがあり、2人はそこでプレゼントを買うことにしました。
そのデパートでターコは、無事プレゼントを買い、帰るつもりが2人は閉まる寸前のエレベーターに駆け込んだせいで、行くつもりのなかった上の階まで行ってしまいます。その階では日本人形展がやっていました。
人形展を見る事にした2人。そこで飾られている人形は、何かの儀式で使うような身代わり人形など、どこか異様な感じのする人形がいくつも置いてありました。そして、どこからともなく鈴の音が聞こえてきて…。
2人はまるで生きているかのような人形に気味が悪くなり、早々に後にする事にしました。
デパートの一階についた時、人形展にバッグを置き忘れた事に気がついたターコ。取りに向かったまま行方不明となって数日後、死体で発見されることに…。
ターコの死を不信に思ったつばさは、友人のクミと共にもう一度あのデパートに向かいます。その地下鉄の駅で美しい盲目の青年・九曜と出会います。代々霊能力を持つという家柄のその青年は、このあたりに漂う強い霊気が何なのか調べていると言います。つばさはどこか彼のことが気になります。
そしてデパートでターコの服の切れ端を発見した2人。間違いなく何か隠していると思い、後日クミと共にデパートが閉店するまで隠れて待ち、ターコにいったい何が起きたのか調べる事に。
店員の不思議な会話が聞こえてきます。それは、『もうすぐ妖鬼妃の千年祭の宴が開かれる』というもの。
見つからないように隠れていると、デパートにいた大勢の人が、人形展で見たような着物姿で列をなし、地下鉄に乗り込んでいきました。つばさとクミも慌てて飛び乗り…。
そしてあるはずのない駅に停車します。まるでタイムスリップでもしたかのような場所で、信じられない事を目撃し、命からがら何とか逃げ帰ります。
夢でも見たかのような信じられない話を九曜に伝えると、妖鬼妃に隠された真実を語り始めます。九曜家は代々妖鬼妃を滅ぼすために闘ってきたという。危険が迫る中、つばさは妖鬼妃を滅ぼす手助けをどうしてもしたいと九曜に言い、九曜と共にデパートへ乗り込みます。しかし、そこには妖鬼妃の罠が…。
九曜とつばさの運命やいかに!怪奇と恐怖のミステリーパニックホラーです!
感想
この漫画は、ホラー作品でありながら歴史を絡めた壮大なミステリーでもあり、少女漫画の恋愛要素も全て詰め込まれている漫画です。読み返してみても当時とそう感想は変わりません。ただ、昔に比べて自分自身がめっちゃ早く読めるようになってました。変わったといえばそれくらいです。
人形展の異様な不気味さや、閉店後のデパートに隠れるなど、緊迫した状況にもかかわらず、2人でお弁当を持ち寄って遠足気分なのも好きな場面でワクワクして読みました。どきどきハラハラのストーリー展開で、昔も今もやはり面白い漫画です。実写化してほしいです。
最後に
美内すずえのホラー漫画はまだまだ名作がたくさんあります。昔の漫画って面白いものが多いですね。
本屋で新刊を買うことは出来ないですが、ネットやメルカリなどで、断捨離のため出品してる人がいるので、気になった人、もう一度読みたい人は是非チェックしてみて下さい。昔も今もおすすめの漫画です。
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